Stuck on Dating

恋愛で追いかけると引かれるのは、相性?私の愛着スタイル?

編集部 · 公開2026-06-24

窓辺でスマートフォンを伏せて置きコーヒーを手に外を眺める20代後半の女性。相手の連絡に振り回されず落ち着いていられる状態を表す。

追いかけると、なぜか引かれる。連絡を増やすほど相手は一歩下がり、下がられるとまた気になって詰めてしまう。その繰り返しに覚えがある人は、少なくないはずです。

これを「自分が不安型だからだ」で片づけてしまうと、話はそこで止まります。でも不思議なのは、同じ自分でも、相手によってこの追いかけが出る相手と、まったく出ない相手がいること。だとすると、これは自分ひとりの性質というより、自分とこの相手のあいだで起きていることなのかもしれません。

問いは「私はどっちのタイプか」ではなく、「この相手とどうなるか」へ。その見方で読み直すと、別れるべきか、変えられるのかも、少し違って見えてきます。

同じ自分なのに相手によって出方が変わる

診断を受けると、「不安型」と出る。連絡が来ないと落ち着かない、そういうタイプなのだ、と。結果を見て、「ああやっぱりそうか」と妙に納得する。連絡が来ないと頭の中がそれでいっぱいになる、あの感じに覚えがある人は多いはずです。

でも、こんなことはありませんか。同じ自分なのに、相手によって出方がまるで違う。ある人とは、返信が遅くても平気でいられる。むしろのんびり構えているくらいで、来なくても「忙しいんだろうな」と自然に思える。それなのに別の人だと、既読がつくたびにそわそわして、文面を何度も書き直してしまう。一日中ざわざわして、別人みたいになる。

ここで、多くの人が同じ問いに行き着きます。診断は一つの答えをくれる。でも相手によってここまで変わるなら、あの結果は何だったんだろう、と。

その「同じ自分なのに」という引っかかりこそ、入り口です。見方を一つ変えてみます。不安型というのは、自分の中に埋まっている性質というより、自分とその相手とのあいだで起きている動きなのではないか。同じ自分が、相手によって違う出方になる。だとしたら、型そのものが消えたり入れ替わったりするのではなく、その型の出方が、相手とのあいだで変わっている、ということになります。

だから「結局どっちなんだろう」という問いは、たぶん答えが出ません。どっちか、ではなく、誰と、なのですから。

これは印象だけの話ではありません。関係を二人単位で測ると、安定した愛着の人ほど、相手との相互依存や信頼、満足度が高く出る——愛着の違いが「関係の場での結果」として表れることが、複数の横断・縦断研究で報告されています(参考: 1, 2)。「同じ自分でも相手で変わる」というのは、測り方を関係単位にすると見えてくることなのです。

診断が悪いわけではありません。ただ診断は、自分が不安に傾きやすい癖を教えてはくれても、目の前のこの人とのあいだで自分がどうなるかまでは、教えてくれない。そう考えると、最初の「同じ自分なのに」という引っかかりに、説明がつきます。

小さなテーブルに距離を変えて置かれた二つのコーヒーカップ。愛着の反応が一人の中ではなく二人のあいだで立ち上がることを示す。

落ち着きは気持ちが薄い証拠ではない

「どっちか、じゃなくて、誰と」——そう言われて、すっと腑に落ちることがあります。これまで、自分に合う恋愛の「型」を探そうとしてきたのかもしれません。

ところが、腑に落ちた途端、今度は逆にわからなくなる。今の相手とは落ち着いていられる。でも、それはそれで意味のあることなんだろうか、と。相性がいいということなのか、それとも単に、まだ本気じゃないから平気なだけなのか。前にそわそわしていた人のほうが、実は本気だった証拠なんじゃないか——そんなふうに考え始めると、落ち着いていることがいいことなのかどうか、わからなくなってくる。こういう問いに行き着く人は、よくいます。

落ち着いているのは、それ自体はいいことです。ただ、「本気じゃないから平気なだけかも」と疑いたくなる気持ちも、よくわかります。ざわざわすることを、愛情の濃さの証拠みたいに扱ってしまう。苦しいほど、本気なんだ、と。

でも、あれは愛情の濃さではなく、不安の濃さなのかもしれません。そわそわするのは、相手のことが好きだからというより、この人が自分にとってどう出るか読めない、足場が定まらないからです。だから濃く見える。けれどその濃さは、相手への気持ちというより、自分の落ち着かなさの濃さなのです。

だから「そわそわしていた人のほうが本気だった」というのは、たぶん順番が逆です。本気だからそわそわしたのではない。足場が不安定だからそわそわして、それを本気と思い込んでいた、ということもある。

今の相手といて落ち着いていられるのは、本気じゃないからではなく、足場ができているからだと考えられます。そこから本気になっていくこともちゃんとできる。むしろ、ざわつきがない分、相手をちゃんと見られる。落ち着いているというのは、感情が薄いことではなく、相手をまっすぐ見られる状態のことなのではないでしょうか。

この捉え方は、関係の満足度を何が左右するかを調べた研究の方向とも合っています。満足度をいちばん強く支えていたのは、本人の性格そのものというより、関係の中で感じ取られる相手のコミットメントや親密さのほうだった、という報告があります(参考: 3, 4)。「自分がどういう人間か」より「この相手との間でどう感じられているか」のほうが効いている、ということです。落ち着きを「気持ちが薄い証拠」と読むより、足場が効いている状態と見るほうが、研究の見立てにも近いのです。

追いかけと引きは二人の組み合わせで立ち上がる

追いかけていた頃のほうが、「恋愛してる」という感じがあった。胸がドキドキして、相手のことで頭がいっぱいになる、あの感じ。連絡を増やすと、相手はスッと一歩引く。引かれると余計に気になって、また詰めて、また引かれて。気づけば、ずっとその繰り返し。そういう関係のほうが刺激は強くて、落ち着く相手を選ぶと、あの感じはもう戻ってこないんじゃないか——そう思うこともあるかもしれません。

その「恋愛してる感じ」を手放したくない気持ちは、よくわかります。ただ、あのドキドキの正体は、何だったのでしょう。引かれると詰めたくなる、詰めると引かれる。あの繰り返しの中で胸が高鳴っていたのは、相手が好きだからというより、足場が揺れていたからかもしれません。次にどう出られるか読めない——その不確かさが、ドキドキに見えていた。賭け事に近いのです。当たるか外れるか分からないから、心臓が鳴る。

だから「噛み合わない組み合わせのほうが刺激が強い」というのは、たぶんその通りです。ただ、それは相性の良さではなく、不安定さが生む刺激なのです。

この「追う・引く」の噛み合いは、組み合わせごとに見ていくと、はっきり立ち上がってきます。双方が不安定な愛着を抱えたカップルでは、片方が要求して片方が引く、あるいはお互いに引っ込む、といった噛み合わない葛藤のやり取りがいちばん多くなる。とりわけ、不安が強くて距離を詰めたい人と、距離を取って身を守りたい人が組んだときの「追う・引く」は、その典型です。逆に双方が安定していると、建設的なやり取りが増えていく(参考: 5, 6)。しかも、自分の愛着の出方が、自分の満足度だけでなく相手の満足度のほうにも響く——こうしたパートナー効果が確認されています(参考: 7, 8, 9, 10)。そもそもカップルの組み合わせ自体もランダムではなくて、不安を抱えた人同士、回避しがちな人同士のペアは生じにくい、という見え方もあります(参考: 1, 11)。「噛み合いの強さ」は性格の優劣ではなくて、二人の組み合わせで立ち上がる構造なのです。

そして厄介なのは、その刺激に慣れてしまうと、落ち着いた相手が物足りなく感じてしまうこと。静かさを、気持ちが薄いことだと読み違えてしまう。けれど、今の相手といる静かさのほうこそ、手放したくないものかもしれません。

あのドキドキが戻ってこないのではなく、種類が変わっていくのだと考えられます。揺れて生まれるドキドキではなく、この人なら大丈夫だと思える相手と、少しずつ深いところへ進んでいくときの高鳴り。それは派手ではないけれど、ちゃんとある。落ち着く相手を選ぶことは、ドキドキを諦めることではなく、もう揺れに頼らなくていい、ということなのです。

変えられるのは自分のざわつきの扱い方だけ

いままさに、その追いかけと引きの真っ最中にいるとき。どうにかしたいのに、どこから手をつけたらいいのか分からない。そういうとき、つい「相手が変わってくれないと無理だ」という話になりがちです。引かれるのが苦しいなら、引くのをやめてほしい、と。

でも、あの噛み合いは、二人で一緒に回しているものです。片方が詰めるから相手が引く、引かれるからまた詰める。どっちが先かは、もう分からないくらい絡まっている。だとしたら、片方が手を止めるだけで、回り方は変わります。相手を変えようとしなくても。

追う側にいるとき、自分で動かせるのは、たぶん一つだけです。連絡が来ない、既読がつかない、あのざわつきを、すぐ行動に変えないこと。返事を催促したり、用もないのにもう一通送ったり。あれは相手を動かすためというより、自分のざわつきを鎮めるためにやっていることが多いものです。でも、それをやるほど、相手は引いていく。だから、ざわつきはざわつきのまま、いったん自分のところに置いておく。消そうとしなくていい、ただ相手にぶつけない。それだけで、追いかけのループは少しゆるみます。

引く側の内側は、外からは完全には見えません。ただ一つ言えるのは、引くのも、たぶん悪気ではないということ。詰められると苦しくて、距離を取ることで自分を守っているだけ。だから「引かないで」と頼むより、こちらが少し落ち着くほうが、相手も身構えなくてよくなる。そういうことはあります。

自分の中で完結しているように見える反応も、実は相手のほうへ波及していきます。不安が高いと、葛藤の場面で相手を脅威のように受け取ったり、苦痛を強く出したり、相手の罪悪感を引き出すような動きをしてしまう。それが、相手の満足度を下げる方向に働く(参考: 7, 8, 12, 13)。逆に言えば、追う側が自分のざわつきの出し方を変えると、その波及の仕方も変わる、ということでもあります。

結局、自分で動かせるのは自分のざわつきの扱い方だけで、相手の引きそのものは、相手にしか動かせません。でも、自分の側がほどけると、相手の側も少しほどけることがある。変えられるのは自分だけ、というのは、何もできないという意味ではなく、自分のところだけは確かに動かせる、ということなのです。

我慢ではなく置き換えで距離を整える

「ざわつきをぶつけない」というのは、頭ではよく分かります。分かるのですが、それって結局、我慢ということになりませんか。送りたいのを送らない、催促したいのをこらえる。やっていることは引き算ばかりで、ただ黙って耐えているだけになりそうな気がします。それで本当に何かが変わるのか。しかも、こちらが静かにすると、今度は相手に「最近そっけないね」と言われたりもします。鎮めるために黙っているのに、それが伝わらないと、ただ距離が開くだけのこともある。だからこそ、我慢で終わらせないために、連絡の取り方や、二人のあいだの距離の置き方そのものを、もう少し具体的にどう変えていけるのか。やめること以外に、こうしてみたら、という動かし方はあるのか。そこで詰まってしまう人は多いはずです。

この「結局、我慢じゃないか」という引っかかりが、いちばん大事なところです。ぶつけないことを、ただ歯を食いしばって耐えることだと受け取ると、たいてい続きません。引き算を足し算に変えるには、いくつかやり方があります。

一つは、ざわついたときに気持ちを向ける先を、相手から自分に変えることです。催促を送りたくなったら、その気持ちを相手にぶつける代わりに、自分のところで一回言葉にしてみる。メモでもいいし、頭の中でもいい。「返事が来なくて落ち着かない」と自分に言ってあげるだけで、不思議と相手に投げなくても済むようになる。やめているのではなくて、宛先を変えているだけなのです。

もう一つは、これが大きいのですが、黙って引くのではなく、合図を渡すことです。こちらが静かにすると「そっけない」と受け取られる。だから、引くときに理由を一言だけ添えておく。「今ちょっとバタバタしてるけど、また連絡するね」とか。たったそれだけで、見放されたと感じさせずに済みやすくなります。沈黙そのものが怖いのではなくて、沈黙の意味が読めないことが怖い。だから、意味だけ先に渡しておく。これは引き算ではなくて、ちゃんと足している動きなのです。

三つ目は、連絡の取り方そのものです。相手の出方に合わせて毎回変えるのをやめてみる。来たら返す、来ないと不安になる、という受け身をやめて、自分のリズムで、こちらから軽い連絡を出す。返事を期待しない、ただの「今日こんなことあった」くらいのものです。返ってこなくてもいいと思って出せる連絡が一本あるだけで、相手の既読に振り回される回数がぐっと減ります。

結局やっていることは、我慢ではなくて、置き換えです。ぶつけるのをやめた分、別の出し方をちゃんと足す。それで初めて、ただ耐えているだけではなくなります。

この「合図を渡す」「相手の出方に振り回されずに自分から出す」というあたりは、サポートのやり取りを観察した研究とも地続きです。安定した愛着の人は、ストレスや葛藤の場面で、助けの求め方も助け方も適応的に出せる一方、回避傾向が高いと支える動きが減り、不安傾向が高いと苦痛を過剰に出すような求め方になりやすい——そういう報告が繰り返しなされています(参考: 13, 14)。逆に言えば、ここで言っている「意味を先に渡す」「期待しないで軽く出す」といった工夫は、その求め方・渡し方のクセを、相手が受け取りやすい側へ動かす動きでもあるのです。

続ける関係と手を引く関係を見分ける

こうやって自分の側を動かしてみても、関係がほぐれていくときと、そうでないときがある。どこまでやってみて、どこで見切ればいいのか。続ける関係と、手を引いたほうがいい関係は、どう違うのか。

ここは、いちばん慎重に考えたいところです。というのも、ここまで「自分の側を動かせば関係はほぐれる」という話をしてきたので、ほぐれないのは工夫が足りないからだ、と受け取られると困るからです。そうではありません。

続ける関係と手を引く関係を分けるとき、見分けるポイントは一点だけです。自分の側がほどけたとき、相手の側も少しはほどけるか。完璧にじゃなくていい。こちらが落ち着いて、合図を渡して、それでほんの少しでも相手が身構えを解く瞬間があるなら、その関係はまだ二人で回せます。時間はかかっても、足場はできていく。

逆に、こちらがどれだけ落ち着いても、合図を渡しても、相手の出方がまったく動かない。むしろ、こちらが静かにした分だけ要求が増える、落ち着くほど不機嫌になる。そういうときは、もう自分の側で動かせる範囲を超えていると考えていい。何ヶ月やっても回り方が一ミリも変わらないなら、それはもう噛み合いではなくて、片方が一方的に回している関係です。そこに自分の工夫を足し続けるのは、置き換えではなくて、ただの消耗になります。

ここで一つ気をつけたいことがあります。相手を「この人は回避型だから無理」と一発で判定して切る口実にしない、ということです。自分の出方を相手ごとに読み直すのと同じで、相手の出方も一回のスナップショットでは決まりません。返事が遅いのも、距離を取るのも、その瞬間は多忙や不調や温度差のせいかもしれない。だから見切りは、ラベルを貼って終わりにするのではなく、時間をかけて回り方が変わるかどうかで見る。そして可能なら、黙って判定する前に、感じていることを一度ことばにして相手に渡してみる。それで相手が受け取れるかどうかも、大事な手がかりになります。

見切りどきには、はっきりした事件があるとは限りません。むしろ、自分がどんどん小さくなっていく感じで気づくことが多い。相手の機嫌を読むのに頭の大半を使っていて、好きだったはずのことが思い出せない。それはもう相性を探っている段階ではなくて、足場ごと自分が削られている状態です。

そして、ここから先は線引きがまるで変わります。いまの話は全部、「お互い悪気はなくて、ただ噛み合いが苦しい」という前提のものです。でも、相手があなたを怒鳴る、物を投げる、あなたの行動を監視する、罰のように一方的に連絡を断つ、あなたのお金や交友関係を握って逃げ場をなくす——そういう、あなたの安全そのものが脅かされる場面は、愛着スタイルの話とは別物です。それを「私が不安型だから」「自分の合図の出し方が悪いから」と、工夫で抱え込もうとしないでください。そこは、上手くやれば変わる領域ではありません。距離を取ること、人に話すこと、必要なら専門の窓口に頼ること。それが、いちばんまっとうな対処です。

自分の側だけは確かに動かせる、というのは、関係を直すことだけではなくて、その関係から自分を守るために動く、ということも含んでいます。

この「足場はできていく」という見立ては、愛着が生まれつき固定されたものではなく、関係の中で動きうる、という見方とも重なります。関係に焦点を当てたカップル療法では、治療の過程でその関係に特有の愛着回避が下がり、それが満足度の向上と連動した、という報告があります(参考: 15)。愛着の出方は、生まれつき決まって動かないものというより、関係という場の中で変わりうる側面を持っている。それは、はたらきかける側からも示されていることなのです。

診断は答えではなく出発点として使う

一周まわって、最初の引っかかりに戻ってくる。結局、あの診断は何だったんだろう、と。型ではなく相手とのあいだで起きている動きなのだとしたら、不安型という結果が出たこと自体、もう意味がなかったのでしょうか。そう言われると、少し寂しい気もします。せっかく当たっている気がしたのに。診断は、捨ててしまっていいものなのか。それとも、こう見ればまだ使える、という見方があるのか。

診断は、捨てなくていいのです。相手とのあいだで起きる動きだと考えるようになっても、不安型という結果は、ちゃんと手元に置いておける。ただ、置き場所が変わります。「これが私という人間の正体だ」という答えとして握っていると、相手によって自分の出方が変わるたびに、診断が外れたみたいで足元がぐらつく。でも、答えではなく、出発点として読むのなら違ってきます。

不安に傾きやすい癖がある。それは確かにある。診断が当たっているのは、そこです。ただ診断が教えてくれるのはそこまで。その癖が、目の前のこの人とのあいだで強く出るのか、ほとんど顔を出さないのかは、相手ごとに読み直していくしかありません。だから診断は、自分がどちらに傾きやすいかという傾きを先に知らせてくれるもの、と考えるとちょうどいい。

今の相手と落ち着いていられるときも、「本来そわそわしやすいはずなのに、この人とはこんなに静かでいられる」と、その差で関係のほうが見えてくる。傾きを知っているから、起きていることに気づける。

その読み直しは、具体的な場面ごとに角度が変わります。喧嘩のあとに気持ちがすれ違って戻れないとき、嫉妬で頭がいっぱいになってしまうとき、相手の愛着のサインを読み取りたいときは、それぞれ別の入口から見ていくと、自分とこの相手のあいだで起きていることがもう少しはっきりします。

当たっている気がしたのは、間違いではありませんでした。ただ、当たっていたのは「私はこういう人間だ」ではなくて、「私はこっちに転びやすい」のほう。そこを出発点にして、あとは相手ごとに読み直していく。そう使えるなら、あの結果はむしろ、ずっと役に立ち続けるものになります。

この「傾きは確かにある、でも出方は相手しだい」という二段構えは、研究の側ともよく噛み合います。愛着の個人差そのものは、研究では不安と回避という二つの軸で捉えられています(参考: 16, 17)。そこは、診断が捉えているところです。一方で、不安や回避が関係満足度に与える負の影響は、関係が長くなるほど強まる傾向がある、という報告もあります(参考: 18, 19)。傾きは個人の側にあるけれど、それが具体的な結果として立ち上がるのは関係の中、時間の中なのです。だから診断を出発点にして関係単位で読み直すという使い方は、その両方をちゃんと拾える使い方になります。

参考文献

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